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2023.11.04
耕知塾の千田周平です。耕知塾は金町、日暮里にある地域密着の、そして少人数責任指導の集団塾です。
前回、「生徒が変わる瞬間」というテーマで書きました。今回は、私自身が変わった瞬間について書いてみます。
と言われると「ああ、中3の9月9日かな」とすぐ言うことができます。場所は駿台フロンティアJr.お茶の水校。いまは名前が変わっていますかね。
背景からお伝えすると、私自身は中学では勉強が得意な方でした。学年でいうと5本の指に入るくらいです。なのでまあ、天狗になっていたんですよね、そういうつもりはなかったですけど。
ただ、あるきっかけで、駿台予備校の中学部みたいなところで、難関高向けの日曜特訓講座があることを知って、何だかかっこいいなと思って行くことにしたのです。
で、その初日が9月9日でした。そこでの英語の授業が、それはそれは衝撃でした。
それまでは英語の勉強と言えば、不定詞だとか、関係代名詞だとか、そういうちまちました文法知識を網羅していくことだと思っていたのですが、配られたプリントはがっちがちの長文。ちょっとぐらいなら太刀打ちできたかもしれませんが、本当に難しいなと思ったのをよく覚えています。特に衝撃的だった問題は、
「この文脈から、racist の意味は何だと考えられるか」
というもの。確かにその前にraceだとか色々出てきていたから、そこから考えろということだとは分かったのですが、まず「race=競技?」くらいしか知らなくて、先生の、
「raceには”人種”という意味があるね。それにistがついているわけだから、○○主義者、という意味になりそうだよね。だけど、人種主義者だと意味わからないでしょ。あとは文脈から考えて、答えは『人種差別主義者』になるね」
という解説を、呆然と聞いていたのをよく覚えています。
後から考えると、あの長文は、中3の9月の段階ではどう考えても難しすぎだと思います。あんなに解答欄が空欄だらけになったのは初めてでした。
「今までの勉強は何だったんだ?」
「今日平気な顔で授業を受けていたあいつらは何だ?」
あの日こそ、まさに火が付いたように、私が大きく変わった日でした。
中3のときの話なのに、raceだのracistだの、日曜特訓のパンフレットに書かれた初回:9/9(日)というぞろ目の日付だのが、いまだに忘れられません。