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耕知塾コラム

  • 耕知塾
  • 2025.07.02

    皆さん、いつも大変お世話になっております。耕知塾の宮元と申します。耕知塾は金町、日暮里にある地域密着の、そして少人数責任指導の集団塾です。

    さて前回5月17日に掲載した内容の続編となります。

    今回のテーマは、「問い続けることの価値」です。

    『生活の中の哲学』著者牧野紀之は、本書の中で「問いを持ち続けることこそが哲学の核心である」と繰り返し説いています。これは、答えを早く求めがちな現代社会への根源的な批判でもあります。たとえば、私たちは「いい大学に入るには?」「効率よく仕事をこなすには?」といった実利的な問いに慣れすぎてしまい、「そもそもなぜ学ぶのか」「働くとはどういう意味か」といった根本的な問いを避けがちです。

    しかし著者は、それらの「根源的な問い」こそが、私たちの生き方や価値観を形づくる基盤であり、そこから逃げていては自分自身の人生を生きているとは言えないのではないか、と問いかけます。

    たとえば本書では、「幸福とは何か」という問いが登場します。著者はここで即答せず、ソクラテスやアリストテレス、さらには現代の哲学者の立場を紹介しながら、「人によって幸福の捉え方は異なる」ことを認めたうえで、「あなたにとって幸福とは何か」を考えるよう促します。つまり、他人の答えではなく、自分自身の答えを模索する営みこそが哲学なのです。

    牧野はまた、「問いに対して正解がある必要はない」とも述べています。この姿勢は、学校教育や企業社会で「正解を出す力」が重視されるのとは対照的です。哲学の世界では、むしろ「間違っていてもよい」「矛盾を含んでいてもよい」「問い続けていること自体が意味を持つ」という考え方が尊重されます。

    このように、本書は「問い続けることの自由」「正解を出さなくてもよい思考空間」の価値を読者に示しながら、日々の生活をただ消費するだけでなく「意味を問い直す時間」へと転換するヒントを与えてくれます。

    次回は「わかる」ことの快楽と驚きについて考えていきたいと思います。

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