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2024.01.19
耕知塾の千田周平です。耕知塾は金町、日暮里にある地域密着の、そして少人数責任指導の集団塾です。
タイトル:「手放せば始まる」は、私が社会人になってから知った大切にしている価値観です。
一番身近な例は、近年流行した「断捨離」でしょうか。
身の回りの必要のないモノを捨て、モノに捉われることのない生活を手に入れること、などと言われます。
とにかくモノを色々捨てるというイメージかもしれませんが、あまり使っていないモノを捨てて必要なモノだけの部屋にすると、本当にすっきりするんですよね。今では私は、すっかりモノが少ない人間になりました。
私がモノを捨てるようになったのは、社会人になって転勤による引っ越しを頻繁にしたことがきっかけです。前回の引っ越しの際の箱を、全く使わずにそのまま次の引っ越しで運んでいることに気づいた時、「オレはごみと一緒に生活していたのか?」と思ったものです。
その後、私のモノを捨てる行為は徐々にグレードアップしていきます。
たとえば見栄。高い服とか、別に気分上がらないし要らない。
たとえば人間関係。あまり行きたくない同期との飲み会は断る。
たとえば仕事。なんか違ったなと思った会社をやめる。
こうして「捨てる」というより、あらゆるものを「手放す」ようになっていきます。
手放すことで、まず自分の足かせになっていた鎖から切り離されます。
すると不思議なことに、別のより良い選択肢に目が向くようになります。
考えてみれば当然ですが、目いっぱいモノを抱えていると、より良い何かに目が向くことはありません。
しかも抱えているものが結構重いもんだから、手放したら大変なことになるのではないかという恐怖さえ感じます。
でも、ちょっと勇気を出して手放してみると、そのとき初めて別の良い景色が見えてくるんですよね。
こうして、どんどん人生が好転してきました。
いいんです。昔もらったそのトロフィーも捨てて大丈夫です。
その過去の栄光を手放してしまえば、そのとき初めて「じゃあこれからオレは何を成し遂げようか」という前向きな気持ちになります。
これが「手放せば始まる」という、私が大切にしている価値観です。
* * *
受験シーズンになってきているので、この話に絡めて受験生にメッセージを送りましょう。
これを読んでいる受験生の方。あなたに手放してほしいのは、その「変なプライド」です。
まだ心のどこかで、
「勉強に全力で取り組むのはカッコ悪い」とか思っていませんか?
「全力で取り組んだ結果もしダメだったらカッコ悪い」とか思っていませんか?
「落ちたら恥ずかしい」と家族や友達に本音を隠していませんか?
「志望校を下げることになってカッコ悪い」と思って、少し自分を守っていませんか?
ダメです。
そんな「変なプライド」は、ちょっと勇気を出して手放してください。できるなら、「私はあと2週間、あと1か月、本気でがんばる」と周りに公言してください。
そうして、その「変なプライド」を手放して初めて、自分の本当の学力を発揮できるようになります。余計なことは考えずに、勉強に集中できます。受験では、自分の本当の学力を測れます。合格でも不合格でも、後悔のない充実した受験にすることができます。
合否報告の際、皆さんがそんな充実した表情であれるよう、私たちもサポートします。がんばりましょう。