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2023.07.14
皆さん、耕知塾の小池です。耕知塾は金町、日暮里にある地域密着の、そして少人数責任指導の集団塾です。
【小さな哲学者の格言ノート No.17】
「試行錯誤…一つの課題に対して、失敗を重ねながらだんだんと正しい解決に達していく方法」―『標準 国語辞典 第7版』旺文社
中3の面談が一巡したので、現在中1、2の面談を集中的に進めています。
私の場合、中1、2生の面談で定期テストや学校の成績の話はあまりしません。むしろ、中1、2が受験学年でないからこそ、志望校の話をします。
すると、大抵保護者の方からは、
「もう志望校のことなんか考えなければならないんですか?」
「みなさん、もう志望校を考えているんですか?」
という声があがります。
実は、これはこちらの想定通り。
ここから、「なぜ中1、2のうちに志望校について考えた方が良いか?」という話ができるというわけです。
現在の学力よりも偏差値が10以上高い学校を志望校にした場合、
①早い段階から「どうやって偏差値を10以上あげるか?」を試行錯誤しながら勉強して、受験を迎える生徒
②中3になってから何となく勉強して、受験を迎える生徒
上記の2パターンの、どちらが最終的に学力が伸びる可能性があると思いますか?
このことを100メートル走にたとえて言えば、①の生徒は先に50メートル走っていて、②の生徒がスタートした時には、すでにゴールが半分見えている状態です。
足並みをそろえてからスタートではなく、できるだけ早いうちにスタートすることはルール違反でも何でもありませんし、過ぎてしまった時間は戻らないため、スタートを遅らせれば遅らせるほど、不利になるのは明らかです。
実際、中1、2の早い段階(もっと言えば小学生の時)に志望校について考えているからこそ、そこが本当の意味での志望校になるのであって、中3になってからだと、ほとんどの場合、現在の成績で行けるところが志望校になる可能性が高くなります。
よく「中3になってから塾へ行っても間に合うだろう」と考える人がいますが、こう考える多くの人が「塾では何か特別な勉強をしていて、中3からでも塾へ行けば、すぐに結果を出せるだろう」と思い込んでいるようです。
ですが、現実的には、どの塾も特別な何かをやっているわけではなく、むしろ極めて当たり前の、基本的な勉強をしているのです(もちろん、それを徹底できているかどうかの差はありますが)。
つまり、やはり学力を伸ばしたいなら、早いうちから「試行錯誤」(失敗しながら、だんだん自分にとって正しい勉強法を身につけていくこと)をした方が優位性が高いというわけです。