生徒の頭が主役です!
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  • 耕知塾
  • 2023.04.25

    皆さん、耕知塾の新谷です。耕知塾は金町、日暮里にある地域密着の、そして少人数制責任指導の集団塾です。

     皆さんは「作文」は好きですか?
     今年の春期講習では小学6年生を対象に「作文講座」を開講しました。普段は作文を書き慣れていない生徒たちも、4日間かけて1つのテーマ(「あなたが好きな季節はいつですか。あなたの体験を通してその理由を600字程度で書きなさい」)について作文に取り組みました。
     私が行った作文講座は一風変わっています。普通は原稿用紙の使い方や段落構成・具体例や理由の書き方などを最初に教えます。その後でテーマに沿った文の書き方をトレーニングしますが、春期講習の作文講座では、こういう方法とはまったく違った方法で作文を指導しました。
     まず、「マインドマップ」というものを作ります。「マインドマップ」はトニー・ブザンという人が提唱した思考法で、頭の中で考えていることを書き出して目に見えるようにした思考ツールです。頭の中で考えていることはたくさんあるため、まずは考えていることの「キーワード」だけを紙に書き出していきます。これが作文を書く第一歩です。
     次に、その「キーワード」からイメージを広げてつなげていきます。例えば、「商店街」というキーワードから「踏切」「お肉屋さんのコロッケ」「いい匂い」「夕焼けがきれい」「電線にとまっているカラス」「買い物をする親子」・・・とイメージを広げていきます。さらに、一つひとつのキーワードの様子はどんなものなのかを詳しく書いていきます。生徒の手が止まったら、そのときの色、明るさ、音、温度、香りなどの五感や、見たときの気持ち、喜怒哀楽の度合いなどを聞いていき、生徒が答えたことをどんどん「マインドマップ」に書き込んでいきます。
     そして、「レイアウト原稿用紙」というものを使って、「マインドマップ」をだいたい4~5つのブロックに分け、書き出した「キーワード」と詳細なイメージを「短文」にしていきます。まだ「文章」にはなっていませんが、マインドマップに書かれているものを使って「短い文」を書いていきます。文章の構成も「起承転結」や「はじめ・なか・おわり」といった、いわゆる「作文の書き方」的なものではなく、「どこから書き始めたら面白いか」ということをポイントに置いて構成していきます。最後にそのレイアウト原稿用紙を見ながら一気に600字の作文を書いていきます。
     書きあがった作文を読むと、「その生徒にしか書けない」「生き生きとした」作文になります。それは、経験したことも十人十色で、同じ経験をしても感じ方や考え方が様々だからでしょう。生徒たちの作文を読むと、普段の生活の中で思ったこと・感じたこと・考えたことなどを「作文」という形で伝えられるということがわかり、とてもうれしく思います。作文を書くのが苦手だった生徒も、決して書きたいことがないわけではなく、書きたいことはあるけれどもなかなか文章にできなかっただけなのですね。

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