耕知塾コラム

2022.03.18

耕知塾の千田和昭です。耕知塾は金町、日暮里にある地域密着の、そして少人数責任指導の集団塾です。

耕知塾は、中学・高校受験のための進学塾です。しかし、ただそれだけではありません。この勉強を通じて、自分で考える力を養成し、大人になっても通用するような本物の実力を身につけてもらう、そういう大それたことを考えている学習塾です。
自分で考える力の養成、それは言うに易く行うに困難なことです。それが証拠に世の中には思考力を養成すると称する教室や講座があふれていますが、その大半は見るべき成果を上げていないのが現状です。なぜ成果が上がらないのでしょうか。それは「考えるということは、他人の頭ではなく、自分の頭で考えることだ」という肝心なこと、当たり前のことを忘れているからです。
昔のことわざに「可愛い子には旅をさせよ」というものがあります。それは、子供が可愛いからと言って、子どもが自分で経験すべき困難なこと（昔の旅は危険が伴うつらいものだったのです）を親が代わってやることではできない。そんなことをしたら子供は立派な人にはなれないという意味のことわざです。これと同じように先生も生徒の代わりに考えてあげることはできません。そうしていると先生の頭は良くなるが、生徒の頭は少しもよくなりません。私たちは、長い間教える仕事に携わってきて、分かりやすく教えるだけでは、生徒の学力を本当に伸ばしたことにはならないということを身にしみて感じてきました。本当の学力をつけるためには、生徒に自分で自分の頭を使う練習をしてもらわなければならない。そのことが勉強の基本中の基本のはずなのです。
私たちはこのように考えて、分かりやすい説明を心がけるとともに、授業の中に「小さな哲学者パート（＝自分で考えることを練習する時間）」を導入しています。いたずらに受験対策の先取りをするのではなく、まず、考える力をつけ、じっくり力を蓄えてもらいます。その力は受験に威力を発揮するだけでなく、大人になっても通用する本物の実力につながっていくものと確信しています。