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  • 耕知塾
  • 2022.06.05

    皆さん、耕知塾の千田(ちだ)和昭です。耕知塾は金町、日暮里にある地域密着型の、そして少人数責任指導の集団塾です。

    今回のテーマは「勉強」。勉強するのが嫌になると「なぜ勉強しなきゃいけないのか」と考え始めますね。特に最近のように「学歴だけが全てではない」とか言われだすと、余計なぜ勉強しなければいけないのかとか、と考えてしまいます。

    では、なぜ勉強するのでしょうか。それま、まず第1に現在の生活を充実させ、楽しくするためです。落語家の桂枝雀が「笑いは緊張の弛緩である」と言っていました。弛緩というと難しそうですが、要するにリラックスすることです。一方で緊張感のある生活があり、そしてその緊張が解けリラックスした時に笑いが生じる、楽しさが生まれるという事です。逆に言うと、緊張感のないリラックスばかりの生活をしていると、遊んでても少しも楽しくないということです。それが証拠に、いかにも遊んでばかりいるような生徒の顔を見ると、ちっとも楽しそうではありません。なにか疲れていて面白いことは何もない、というような顔をしています。

    小・中学生の生活の中で適度な緊張感をもたらすのは勉強でしょう。だから普段しっかり勉強していると、それから解放されて遊ぶ時にはすごく楽しくなります。つまり、よく学び、よく遊べです。生活を充実させて楽しく暮らそうと思えば、勉強するのは当たり前なんです。

    それでは、第2に将来についてはどうでしょうか。勉強することが将来どういう役に立つかというと、それは本来、人と競争して受験レースを勝ち抜いてエリートコースの切符を手に入れられる。ということではもちろんなく、自分の精神的な成長のためです。つまり少々困難なことにぶつかっても自分で打開することができる。そういう大人になれるのです。

    そう考えると、小・中学生がきちんとした勉強をしなければならないのは毎日、食べ物を食べるのと同じくらい当たり前のことなんです。なぜなら、毎日きちんとした食事をしないと肉体的な成長が妨げられたり、場合によっては死んでしまいます。勉強しないで遊んでばかりいても死んでしまう訳ではありませんが、精神的な成長のためには、決定的に不利な事態を招くことになりかねません。

    たしかに2次方程式を解けなくても大人になって普段の生活に困ることはあまりないかもしれません。しかし、だれでも現実の中で様々なことを経験し、その経験を通じて色々なことを学んでいかなければなりません。世間という難しい書物も読みこなしていかなければなりません。つまり、皆さんは現実から学ぶことができるようになるために、小学校や中学校の学習内容を使って、その練習をしているのです。現実は例えるなら、なかなかかみ砕けない固い食べ物みたいなものです。それに比べて学習内容は食べやすいように加工されたレトルト食品のようなもの。そこから学ぶことができなければ、厳しい現実から学ぶこともやはり難しいでしょう。

    このように普段の勉強も、受験勉強も、本当は誰かと競争するためではなく、現在の生活を楽しくしたり、自分の精神的な成長のためにすることです。そう考えるとやっぱり勉強するのは当たり前のことといえると思います。

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