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2024.07.15
皆さん、耕知塾の大澤です。耕知塾は金町、日暮里にある地域密着の、そして少人数責任指導の集団塾です。
先日テレビで、バラエティー番組の司会の芸人の方が「若手は『今日売れよう』とする。『今日売れたい病』に罹りがちだから」と言っているのを聞いて、なるほど、と思いました。
私もよく先輩講師にその日の授業に一喜一憂しないようにと言われるのですが、どうしても「今日はよくできた!」あるいは「今日は全くダメだった」というような狭い視野にとらわれて、その日の授業を俯瞰的に捉えることができません。それは、「今日売れたい病」のように、一日ですごい何かになろうとしているということなのでしょう。
1日で何かが急に達成されることなどなく、日々小さなことを積み重ねるよりほかにない。それは仕事に限らず、日々の生活でも、そして子供も大人も同じような気がします。
子どもを見ていても、どうしても出来なかったことが目立つのでそこにフォーカスしてしまいますが、本当は今日出来なくてもいいのです。今日がんばっていることで、子どもの中に小さなしずくがたまっていくのをこちらが見守る覚悟をする。
自分が子供だった頃に比べて、本当に大人と呼べるような人はなかなかいない。自分もいつまでも子供っぽいことばかりして嫌になる。かといって一日で大人に、あるいは立派な何かになろうとしてもそれは無理なあがきです。
一日ですごい何かにはなれない。でも今日自分を乗り越えようとしてあがくことで、小さなしずくが自分の中に溜まっていく。昔苦しかった時にいつも声をかけてくれた人が、毎回必ず「ゆっくりで。」と言うのが訝しくて仕方がなかったのですが、今ならその意味が分かります。必要なのは、ゆっくり成長する覚悟、子どもに対してもゆっくり成長すればいいんだと見守る覚悟なのだと、最近本当に思うのです。