お知らせ

2021.05.15

皆さん、耕知塾の千田和昭です。耕知塾は金町、日暮里にある地域密着の、そして少人数責任指導の集団塾です。

 

さて今回は、塾に新しい生徒Ａ君が入塾してきたという状況を考えてみてください。Ａ君がまじめに勉強に取り組んでくれれば、２、３ヶ月で成果が上がり、学力がかなり伸びます。それは、それまでＡ君の中であいまいだった知識が定着し、頭の中でばらばらだった知識が教師の手助けで整理されてくるからです。しかししばらくすると、それまで順調だった学力の伸びが頭打ちになって、頑張っているのに学力の伸びが平行線になってしまう時期がしばらく続くことになります。

 

こうしたことはＡ君だけに起こることではありません。どんな生徒にも、学力が順調に伸びている時期と、努力しているのに学力の伸びが止まっているように見える時期が交互にやってきます。どうして、こういうことが起こるのでしょうか。

 

Ａ君が入塾当初どんどん学力を伸ばしたのは、Ａ君がそれまでに形成してきた能力を、塾という環境の中で教師の刺激を受けたことで、使うようになったからです。しかし、手持ちの能力で行けるところまで行くと学力の伸びは止まってしまいます。そうして学力の伸びが平行線の時期に入っていきます。

 

そういう学力の伸びが平行線のように見える時期にはどうすればよいのでしょうか。それは、まだ抽象的な可能性にとどまっている「素質」から、現実的な「能力」を形成することです。しかし、素質は何もしないで能力になるわけではありません。頭を鍛えなければなりません。すぐに目に見えるような成果が表れなくても、焦らず練習を続けなければなりません。そしてそういう着実な勉強を続けていると、ある時急に今までできなかったことができるようになっている自分を発見します。それまで素質に過ぎなかったものが、現実の能力に変わったのです。

 

自分でも気づいていない自分の中の素質が、目に見える能力として現れてくること。生きていく上で、その充実感に勝るものはありません。生徒の皆さん、焦らずに頑張っていきましょう。